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CFOメッセージ

Withコロナの事業環境を見据えて、
さらなる成長のために積極的に投資を行ってまいります

取締役常務執行役員
財務本部マネージングディレクター
金谷 実

2021年は営業利益182億円を達成し、12円の復配を実現

2021年は前年に引き続き、新型コロナウイルス感染 症拡大の影響で当社にとって大変厳しい1年となりました。時短営業やアルコール提供の自粛もあり、前年比で239億円の減収となりましたが時短協力金427億円の計上に加えて、粗利益率改善24億円やコスト削減等41億円で損益分岐点を引き下げることにより、182億円の営業利益を確保することができました。店内飲食が大きく減少する中、デリバリーやテイクアウトを強化し、各々43億円、56億円の増収となっています。

売上高および売上総利益率の推移

売上総利益率は引き続き業界でも最高水準を維持しています。外注品を積極的に自社工場での生産に切り替える努力や、店舗への配送頻度を週7日から週6日に減らすなどして2021年度の売上総利益率は0.8%良化しました。当社の強みであるスケールメリットとネットワークを活かした安定的な原料調達や、生産ライン自動化への投資、配送ルートの最適化などにより約70%の売上総利益率を確保し、利益基盤を強固なものにしています。
コスト削減では、本部人件費の削減、デジタルメニューブック(セルフオーダー端末)導入による店舗生産性の向上の他、深夜営業時間の短縮による人件費や水光熱費の削減、広告宣伝費の抑制、オーナー様のご協力を得て賃料減額や売上歩合制賃料への切り替えなどを実施しました。このような継続的な自助努力により損益分岐点を下げ、厳しい環境下にも耐えられる収益構造の構築を進めています。

新株式発行による資金調達

コロナ禍における外食産業をとりまく事業環境の変化に対応し、より強固な経営基盤を確立するための財務戦略として6月に新株発行による資金調達を実施し約430 億円を調達しました。調達した資金はお客様の利便性向上と従業員の生産性向上のためのDX 投資、新規出店・業態転換・店舗改装などの店舗に係わる設備投資、工場への設備投資などに順次投資していきます。
また、この資金調達により財務体質も強化され、ネットD/Eレシオは前期末時点の1.23から0.55へ、自己資本比率も25.8%から36.3%へと大幅に改善いたしました。今回の調達資金による成長投資を通じて、社会のインフラとしての企業価値を高め、食を通じたより一層の社会貢献を果たしていきます。

当社ネットD/Eレシオの推移

次のステージのための積極的な成長投資

当社は、withコロナの事業環境を見据え、経営基盤の強化と経営資源の最大活用を推進し、外食・中食・内食まで視野に入れた暮らしの隅々にわたるサービスを提供する社会インフラへの変革を3つのフェーズで中長期的に目指していきます。
第1フェーズでは、すかいらーくアプリやテイクアウトサイトの機能を強化し、テイクアウトの事前注文・事前決済の機能の追加や、アプリとテイクアウトサイトの会員情報の統合などを実施しました。また、消費者需要の移り変わりに迅速に対応するため、転換投資により売上拡大を図るほか、コロナ禍において一時休止していた店舗改装を2021年10月から再開しました。経年劣化した既存店の内外観を整えるとともにカウンター席の増設などお客様にとって居心地の良い店舗空間をつくり、来店頻度向上につなげています。
第2フェーズ以降ではDXへの投資を加速させ、お客様の利便性向上と、全社の生産性向上を進めていきます。約3,000台のフロアサービスロボットを2022年12月末までに導入するとともに、POSレジの刷新によりレジオペレーションの簡素化・迅速化を図ります。また、デジタルメニューブックをお客様がより使いやすい仕様へ変更したり、キャッシュレスセルフレジの導入など、ITデジタルへの投資を加速し、さらなる高収益体制の確立を目指します。

のれんおよび借入金の状況

当社は1,460億円ののれんを有しており、これまで純資産を上回る金額でしたが2021年6月の公募増資と当期利益の黒字化により純資産が1,662億円となり、のれんの簿価を上回る水準となりました。
のれんは、ガスト、バーミヤン、しゃぶ葉など主要ブランドに配分され、それぞれのブランドの将来キャッシュフローの見積額をベースに回収可能性を確認しています。2021年期末の減損兆候判定テストでは、減損の兆候はありませんでした。
前期末の借入金残高は1,224億円で、6月の公募増資で調達した資金の一部を借入金の返済に充てたことにより前年から234億円減少しました。また、2021年2月12日付で長期コミットメントライン契約を締結しており、コロナ禍においても安定的に資金調達できる体制を整えています。

株主還元について

当社は、将来の事業展開と企業価値の向上に向けた設備投資等に備えて内部留保を確保しつつ、株主の皆様に継続的な配当を実施していくことを基本方針とし、調整後当期利益ベースで30%を連結配当性向の目標としています。前期はこの基本方針に基づき、1株当たり12円を配当させていただきました。