2022年1月1日~2022年6月30日
株式会社すかいらーくホールディングス
証券コード:3197
トップメッセージ
株主の皆様へ
収益構造改革を推し進め、
業績回復に努めてまいります
日頃より格別のご理解、ご支援を賜り、厚く御礼申し上げます。
2022年上半期業績と株主還元について
今年度1-6月期の業績は、長期化する新型コロナウイルス感染症と爆発的な感染者数増加の影響を受け、売上高は1,416億円となり、業績予想に対して未達となりました。また、インフレ影響(-41億円)に加え、閉店による店舗減損(-23億円)、および、給与計算に関する臨時損失(-20億円)を計上し、営業利益は-24億円となりました。
食材・エネルギー価格の高騰や最低賃金の上昇など、インフレは今後も続くと予想され、今年度は年間約123億円の追加コストの増加を見込んでいます。想定を大きく上回るコスト上昇と足元の客数動向を鑑み、通期の業績予想を下方修正いたしました。1株当たりの配当金は未定とさせていただきますが、株主優待につきましては、現行の内容を継続いたします。株主の皆様におかれましては、何卒ご理解を賜りますよう、お願い申し上げます。
収益構造改革の実行
コストプッシュと市場環境の激しい変化に対応するため、収益構造の改革によって損益分岐点を引き下げることが急務であると考えています。「客単価の上昇」と「全社生産性の向上」を2大方針として戦術を定め、実行を進めています。
客単価の上昇
昨今のあらゆるコストの急激な高騰に対して自助努力による価格維持は困難となり、7月に商品価格の値上げを実施しました。ガストやバーミヤンなど全国に出店しているブランドでは、地域別価格と地域別メニューラインナップを設定し、地方と都心部で異なる消費動向に対応していきます。特に生活防衛意識が濃く表れている地方においては、値上げ幅を最小限に留めています。
インフレ圧力は今後も続くことから10月にもう一段の価格改定を計画しています。お客様に納得していただけるよう、ブラッシュアップや付加価値を高めることで商品価値に見合う改定とする予定です。また、プレミアム商品の投入や、「外食ならでは」の価値を創出することでお客様の来店動機の喚起を図っていく考えです。
全社生産性の向上
メニュー数の絞り込みや、マーケットが縮小している深夜帯の営業時間の短縮を実施し店舗の生産性を高めます。宅配事業についても採算の見直しを行い、地方を中心とした一部の店舗は自社配達から宅配代行業者への切り替えを行うことで、事業規模を維持しながら全体収益の改善を図ります。
店舗と本部のDXは継続して推進し、徹底した業務の合理化を進めます。
また、withコロナの環境を見据え、個店毎の収益力を従来以上の厳しい基準で精査し、収益回復は難しいと想定される約100店舗の閉店を決定しました。苦しい経営判断ではありますが、収益改善に向けて必要な取り組みとして進めていきます。
一方で、新業態の開発や業態転換、優良立地への新規出店、ならびに、既存店の売上に貢献する店舗リモデルは継続して推進いたします。
サステナビリティの取り組みについて
経営と一体となったESGの取り組みを継続して推進しています。脱炭素に関わる情報開示を強化するため、サプライチェーンの活動によるCO2排出の数値を算出し6月に公表しました。また、調達における一部の海産物について、ISO20400(持続可能な調達に関する国際規格)を取得しました。
この他、ウクライナ人道支援募金や子どもの遊び場支援募金に基づく遊具設置のボランティア活動など、グローバルの課題解決や地域社会の貢献につながる取り組みを行っています。
今後もESG経営を推進し、持続可能な社会の実現に向けて貢献していきます。
株主の皆様におかれましては、今後ともご支援とご指導を賜りますよう心よりお願い申し上げます。
株式会社すかいらーくホールディングス
代表取締役会長兼社長 谷 真
決算ハイライト
2022年度上期業績サマリー
単位:億円
|
2022年
第2四半期 |
2021年
第2四半期 |
前年比 |
2022年
上半期 |
2021年
上半期 |
前年比 |
売上高 |
745 |
618 |
20.4% |
1,416 |
1,267 |
11.8% |
既存店売上高 |
|
|
19.3% |
|
|
10.8% |
既存店客数 |
|
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15.6% |
|
|
8.4% |
既存店客単価 |
|
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3.2% |
|
|
2.1% |
営業利益 |
(22) |
17 |
- |
(24) |
5 |
- |
調整後当期利益 |
(23) |
15 |
- |
(28) |
(4) |
- |
調整後ROE |
4.1% |
1.0% |
3.1% |
4.1% |
1.0% |
3.1% |
店舗展開 |
新規出店1店、業態転換5店
店舗改装88店 |
新規出店7店、業態転換13店、
店舗改装141店 |
- ※ 既存店定義:日本国内の13か月経過店舗、ブランド転換店含む、株主優待券の値引き分は含まない、客数はデリバリー含む(デリバリー売上高をイートイン客単価で割ったものをデリバリー客数としている)
ROEは直近12ヶ月の数値、業務転換は転換準備の為の未開店店舗3店舗を含まない
NEWS DIGEST
NEWS 1:ウクライナ人道支援募金を寄贈
ウクライナおよび周辺地域での人道支援活動のため、2022年3月より、すかいらーくグループの全国約2,800店にて店頭募金を実施いたしました。募金は、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)の日本の公式支援窓口である国連UNHCR協会を通じて、UNHCRが展開する難民・避難民支援へ寄贈いたしました。1日も早く、ウクライナおよび周辺地域に暮らす人々に平穏な毎日が訪れることを願っています。
実施期間 |
2022年3月8日(火)~2022年6月30日(木) |
実施場所 |
すかいらーくグループ約2,800店舗、本社、工場、テレフォンセンター |
寄贈先 |
国連UNHCR協会を通じ、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)へ寄贈 |
募金総額 |
31,380,218円 |
NEWS 2:「子どもの遊び場支援募金」にて遊具を設置
社会貢献活動の取り組みの一環として、2021年6月より「特定非営利活動法人プレイグラウンド・オブ・ホープ(以下、POH)」の活動を支援する「子どもの遊び場支援募金」を実施し、お客様や従業員からお預かりした募金で、遊具の設置活動を行っております。
今年も6月に、POHのスタッフおよび社内公募により集まったすかいらーくグループの従業員、およそ40名が力を合わせて、子ども達と一緒に大型遊具とベンチ4脚の組み立て作業を行いました。
遊具設置 |
2021年11月6日 千葉県児童養護施設「平和園」
2022年6月18日 東京都児童養護施設「調布学園」 |
NEWS 3:全国800店舗以上で「キャッシュレスセルフレジ」導入開始
2022年7月より、ガスト、バーミヤン、ジョナサン、しゃぶ葉など800店舗以上に「セルフレジ」の導入を順次開始しています。年内にロボットも3,000台導入されるなど、ITデジタルの活用を積極化しており、 外食の新しいサービスを通して、お客様満足度を高めてまいります。
目的
- 会計の待ち時間を解消することによる、お客様満足度の向上
- 会計時間の短縮により、従業員が他のサービスに時間を費やすことによるサービス品質の向上
- 店舗運営の効率化
NEWS 4:マレーシアに「しゃぶ葉」3号店オープン ~台湾・米国・マレーシアの海外出店を着実に進行~
2022年5月に、マレーシアのクアラルンプールに「しゃぶ葉」3号店をオープンいたしました。2020年8月にマレーシアに1号店をオープンして以降、業績は好調に推移しております。
「しゃぶ葉」は、日本国内に 276 店舗展開しているほか、台湾に 29 店舗、さらに 2021 年に米国に 1 店舗出店しており、当社の海外展開における柱となる業態です。日本のしゃぶしゃぶの魅力をより多くのお客様に知っていただけるよう、海外における店舗展開を着実に進めてまいります。
株主メモ
みずほ信託銀行株式会社証券代行部