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責任ある調達

調達方針

経営理念である『価値ある豊かさの創造』の実現に向け、お客様に「食」を通じて、“価値ある豊かさを提供する”ために、法令・規制の要求事項を満たすことはもとより、安全・安心な商品を継続的に提供することがすかいらーくグループの重要な責務です。当社は、ステークホルダーの信頼に応えるべく、人権尊重、地球環境保全についても、サプライヤーの皆様に対して、以下に掲げる項目の理解と実践を求め、共に企業活動と社会・環境の共存共栄を目指します。

  1. 食品衛生法その他の法令、当社の品質基準に適合する安全な商品のみを提供する。また、当社が求める商品の製造過程の視察、監査に対して理解と協力に努める。
  2. 当社が行う細菌検査で、当社の基準に適合するもののみを提供する他、残留農薬に関する外部機関による成績書等の当社が求める食品安全および品質に関する情報の提供に協力する。
  3. 従業員の人権を尊重し、非人道的な扱いを行わない。
  4. 従業員に対する強制労働・児童労働の防止、法令に反する過剰な労働時間勤務の撲滅、最低賃金を確保する。
  5. 雇用における差別を行わない。
  6. 労使間の円滑な協議を図るため、従業員の結社の自由、団体交渉権を尊重する。
  7. 従業員に対して安全、衛生的でかつ健康的な労働環境の提供に努める。
  8. 内外の関係法令を遵守し、公正な取引および腐敗防止を徹底する。
  9. 自然資源の持続可能性を重視し資源の保護に努め、再生不可能な資源の利用については最小限に留める。また、違法な取引・採取・漁獲によって得られた自然資源は使用しない。
  10. 生物多様性、アニマルウェルフェア(動物福祉)、省エネ、再生エネ、節水、食品ロス削減、廃棄物削減、気候変動、CO2 / GHG排出削減等の諸問題に対する当社の方針への理解と協力に努めるとともに、諸問題に関する当社とのコミュニケーション、情報提供、トレーニング等に対して理解と協力に努める。
  11. 上記に関する情報の適時・適切な当社への提供と開示を行う。

本行動指針に関する、重大な違反が報告された場合の対応について

本方針に関わる重大な違反については、事実を確認の上、サプライヤーに、改善対応を求めます。
全ての取引先、また二次サプライヤーへもCSR調達ガイドラインの周知と徹底をお願いしております。

必要な場合は、当社または当社が指定する専門家が現地を訪問し、調査を行います。また、必要な期間を置いても、その改善対応がなされない場合は、取引を見直すことも含めて対応いたします。

 

責任ある調達の推進

すかいらーくグループは、事業を通じて社会的責任を果たすべく、購買管理規程を設け、法令を遵守することはもとより、安全で高品質な食材購買の推進、社会的課題への対応を取り組んでいます。

サプライヤーの選定においては、財務的な信頼性、品質の安定性のみならず、サプライヤーの従業員管理(労働安全衛生確保等)、人権配慮(児童労働、 強制労働、差別、結社の自由、団体交渉、長時間労働等)、環境への配慮(エネルギー、気候変動、水資源、生物多様性、その他環境問題、食品ロス、 資源利用等)、その他の反社会的行為の状況について確認し、社会的責任を果たしているサプライヤーから優先して選定しています。

またサプライヤースタッフに対して、当社環境方針に関する情報提供や当社とのコミュニケーション、トレーニング等への理解と協力を求め、共に企業活動と社会・環境の共存共栄を目指します。

現在調達先は世界40カ国におよびますが、各地の法律・習慣・現状で判断するのではなく、該当する日本国法に照らして著しい乖離があるか否かで判断しています。問題のある場合は取引を開始しない、という厳格なポリシーを実行することで責任ある調達に努めています。

1.サプライヤー選定について

新規サプライヤー選定時には、環境問題、社会的課題のリスクアセスメントを目的として、当社「持続可能な調達管理細則」の定めに従って、取引開始前に全てのサプライヤーを対象に以下のデューデリジェンスを実施しています。

デューデリジェンスプロセス


①CSR同意書    
 取引開始前に当社の調達ガイドラインへの同意を求めるプロセス
②CSR自己チェック 
 サプライヤーがCSR要件を理解し、自己評価を行っていただくことで理解度を把握するプロセス 
③CSRチェック   
 バイヤーが直接工場を訪問し、サプライヤーと協働して現状評価を行い、その結果を改善活動に活かすプロセス

対象範囲

対象範囲 ①CSR
同意書 
②CSR
自己チェック 
③CSR
チェック
 
1次
サプライヤー
直接取引先  ● ※CSRチェック又は調達方針を遵守していることを示すエビデンス入手が必要

・ 「アニマルウェルフェアの考え方に対応した家畜の飼育管理方針」に定められたもの
例:採鶏卵、豚、ブロイラー、乳用牛、肉用牛

・別途当社が指定したもの
例:フォアグラ、フカヒレ等

・紛争地域および高リスク地域が原産地のもの
(中国ウィグル自治区、ミャンマー等)

・PB品で代替が効かないもの
2次
サプライヤー
 間接取引先
製造工場
原料供給先
 ー ー 
3次以降
サプライヤー
 原料供給先  ー ー  ●(※)

2.サプライヤーのモニタリング・監査について

  • 国内外、取引規模に拘らず、全サプライヤーへのモニタリング・監査は定期的に実施しており(原則2年1回)、そのモニタリング・監査を通じて、環境問題や社会問題におけるリスクの高いサプライヤーを特定し、フィードバックを通じて、全サプライヤーへ指導・監督を実施しています。
  • 2022年度より、従来より実施している、食品または製品の品質・安全性に対するモニタリングに加え、当社『調達方針』『贈収賄防止方針』をもとに、人権、労働慣行、公正な企業活動などの社会問題に関すること、また『環境方針』をもとに環境への取り組みに対する基本姿勢について、モニタリング・監査・研修指導を実施しています。
  • サプライヤーとは、年1回以上面談を実施し、環境課題や社会的課題について、『CSRガイドライン』をもとにコミュニケーション、指導に努めております。
  • 全てのサプライヤーの製造工場は、食品安全に関するプロセスが意図したとおりに運用されているか、取引開始時のみならず定期的にバイヤーが訪問し、確認・評価・指導を実施しています。また、その結果は文書化して保管され、サプライヤーとも共有し、改善活動に繋げていただいています。
  • 各サプライヤー毎の取引金額の増減・食品衛生検査の成績については、財務部門、品質管理部門と情報共有の上 定量的な確認を実施しています。
  • 食品衛生上の検査のみならず「労働衛生・環境保全」に関する確認要件も含め 監査・評価を現地実地確認の上、実施しています。
  • サプライヤーの従業員管理・人権配慮・公害対策の他、反社会的行為の状況については バイヤーが可能な限りの情報収集を実施しています。
  • 海外サプライヤーの場合は、現地の「法律・習慣・現状」のみで判断せず、当該事項の日本国内法令、習慣等に照らした「評価・判断」を本部所管部内管理者へ報告確認し「評価」を実施しています。
  • 日常的な情報収集及び定期工場チェックの実施により既存サプライヤーについての社会問題リスクの「再評価」を図るとともに、各サプライヤーの業界情報についても留意し、法人としての「信頼性」を評価しています。
  • 当社が求める『環境方針』『調達方針』『贈収賄防止方針』に対して、2022年度、サプライヤーの不適合はありませんでした。不適合、重大な違反があった場合には、事実を確認の上、サプライヤーに、改善対応を求めます。必要な場合は、 当社または当社が指定する専門家が現地を訪問し、調査を行います。また、必要な期間を置いても、その改善対応がなされない場合は、取引を見直すことも含めて対応いたします。

  • 項目 2023年度
    サプライヤーの総数 743
    1次サプライヤー数 280
    重要な1次サプライヤー数 ※ 28
    1次サプライヤー以外の主要なサプライヤー数 30
    重要なサプライヤーの総数 58
    評価したサプライヤー数 119
    評価した主要なサプライヤーの割合 5.2%
    マイナス影響があると評価したサプライヤー数 3
    重大なマイナス影響を及ぼし取引を終了したサプライヤー数 0
    改善計画/是正措置を支援したサプライヤー数 119
    改善計画/是正措置を支援した主要なサプライヤーの割合 100%
    ※重要なサプライヤー数:ESGに影響を与える、またはビジネス上の関連性が高い、リスクがあると特定されたサプライヤー数

重要サプライヤー

ESGに影響を与える、またはビジネス上の関連性が高い、リスクがあると特定されたサプライヤー。

項目 定義
主要な商品を扱っているサプライヤー 年間10億円以上の商品、取扱取引先で5億円以上の調達先
代替不可能なサプライヤー 1品目あたり5億円以上の購買額、且つPBアイテム
取引量が多いサプライヤー 取引量の多い取引先(取引金額10億円以上)
サステナビリティリスクが低いサプライヤー CSRチェック95点以上。地域・セクター・商品カテゴリーなどに特定したリスクがなく、環境・社会・ガバナンスのESGの取り組みが優れている調達先

特定プロセス

3.当社バイヤーへの教育・研修

  • 全バイヤーに対して、年2回の合同研修会を開催し、法令改正・社会情勢の変化に即した知識の取得・更新、社内品質管理部門の指導を通じて、教育を実施しています。
  • また、既存バイヤーの品質管理担当者が国内、海外のサプライヤーを訪問する際の「同行研修」を通して実地での確認も実施しています。
  • バイヤー着任時には、所定のカリキュラムに基づき工場・衛生センター研修を含む「基礎知識取得」を実施しています。
  • 調達部門の社員は「法令・規制」及び業界の「協定・規範」を遵守し 所轄省庁・業界・各サプライヤーからの情報収集に努め 品質管理部門を始め社内関連部署とも共有を図り 管理方法の設定・改訂を実施しています。
  • またサプライヤーとの契約は「公平・合理的・透明」な取引関係に基づき 社会通念上「優越的地位」にあることを十分に認識し「不公正」な取引関係を結んでいるとの誤解を生じさせないよう努めています。
  • 環境問題、社会問題に対する当社バイヤーへの研修は、年2回以上実施しております。

4.イニシアチブへの賛同、外部団体との連携

  • 当社は、国内外のイニシアチブ、コンソーシアムなどから、先進的な取り組みに関する情報を積極的に収集するとともに、それぞれ定期的、不定期的に行われるセミナーや研究会に参加し、意見交換など積極的な情報発信を行っております。サプライヤーや他業種企業と連携した活動を通じて、グループのさらなる環境負荷の低減、社会課題の解決に向けて取り組み、持続可能な社会の実現に向けて一層推進してまいります。
 (環境負荷低減、社会課題の取り組み)
  • 持続可能な調達の国際規格『ISO20400』
  • 食材購買グループが所管する18分類の食材調達業務 その他「審査登録適合内容(詳細)」による
  • 国連グローバル・コンパクト、グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン
  • 一般社団法人日本フードサービス協会食材調達・開発等委員会