すかいらーくグループ 生物多様性方針
- 生物多様性に関する条約や法令の遵守
- 森林や海洋の保全と再生への貢献
- サプライヤーを通じた持続可能な原材料の調達
すかいらーくグループは、昆明・モントリオール生物多様性枠組みにおいて明文化された、2030年までに生物多様性の損失を止めて反転させる「ネイチャーポジティブ」の考え方・目標に賛同しています。
この目標達成に向け、生物多様性および生態系サービスに対する自社の依存関係と影響についてのリスク評価を実施。その結果に基づき、サプライヤーやビジネスパートナーと協業して取り組みを進め、自然関連のステークホルダーに対するエンゲージメントを推進していきます。
さらに、2030年までにネットポジティブインパクト(NPI)の達成を目指します。具体的には、事業活動における生物多様性への負の影響を緩和階層(影響の回避、最小化、再生・回復、そしてオフセットという段階的なアプローチ)を適用して最小限に抑え、同時に自然環境の改善に貢献してまいります。この取り組みの一環として、国産野菜のJGAP認証比率、パーム油のRSPO認証比率、紙製品のFSC/PEFC認証比率といった優先分野における生物多様性関連目標を定義し、純損失ゼロに向けた取り組みを推進しています。
2023年2月28日
グループサステナビリティ委員会承認
(適用範囲)
すかいらーくグループのすべての事業、サプライヤー、ビジネスパートナー
目標
法的保護地域の尊重と森林や海洋の保全と再生への貢献
当社では、サプライヤー選定時の要件の1つとして、以下を考慮しています。
- 保護地域での探査、開発を行わないこと
- 絶滅危惧種や保護種への悪影響を与えないこと
- 先住民のFPIC(自由意思による、事前の、十分な情報に基づく同意)の確保
- ワシントン条約での規制対象種の取引を行わないこと
また、気候変動対策として、森林と海洋の保全に対する取組みを推進します。
森林資源と海洋資源の損失を終わらせるとともに、将来の再生へ向けて、持続可能な資源の利用をサプライヤーとともに推進していきます。
森林破壊防止に関する方針・取り組み
すかいらーくグループは、生産過程で森林破壊(ディフォレステーション)が地球環境に与える深刻な影響を認識し、大規模な森林破壊の防止と持続可能な原材料調達を推進します。
2024年12月10日
グループサステナビリティ委員会承認
(適用範囲)
すかいらーくグループのすべての事業、サプライヤー、ビジネスパートナー
森林破壊防止に関する法令や規制を遵守することはもちろんのこと、ペーパーレスの推進、認証紙の積極的な活用など、厳しい調達基準に基づき、環境・社会・人権への配慮、生物多様性につながる持続可能な原材料調達に努め、事業活動における森林資源への負荷を最小限とする取り組みを推進します。
具体的な取り組みとしては、紙製品におけるFSC/PEFC認証取得製品を積極的に採用(紙ストローや木製カトラリー、コピー用紙等)している他、主要業態のガストをはじめ複数業態で提供しているコーヒーは、レインフォレスト・アライアンス認証豆30%配合を使用しています。さらにフライ用オイルのブレンド配合を変更しパーム油の比率を下げ、RSPO認証を取得したパーム油導入に向けサプライヤ―と協議しています。また、今後国産野菜・米におけるJGAP認証またはそれに準じる農場管理基準を持つ産地比率を増やす新規産地開発を行っていく方針です。
2022年6月に一部カテゴリにおいて、持続可能な調達の国際規格ISO20400認証を取得し、2023年9月に食材購買グループが所管する18分類の食材調達業務 その他「審査登録適合内容(詳細)」による認証を取得しました。
ISO20400について
*ISO 20400の認証は、日科技連のプライベート認証となります。
ISO 20400:2017「持続可能な調達- Guidance」は、組織の「持続可能な調達」に焦点を当てたガイダンス規格です。 「持続可能な調達」とは、組織の活動又は製品・サービスのライフサイクル全体に環境的、社会的、経済的影響を最小化しようとする調達で、生産性の改善や価値及びパフォーマンス評価、購入者及び供給者を含む全てのステークホルダー間のより良好なコミュニケーションを可能にすること、革新を促すことによって、組織に対してより多くの価値を提供します。 持続可能な調達に取り組むことで、Q(品質)C(コスト)D(納期)だけではなく、環境、人権、カントリーリスクなどの幅広いリスクに対応した調達が可能となります。
持続可能な調達に関するガイダンス認証(ISO20400)

(クリックして拡大)
登録種別 |
持続可能な調達に関するガイダンス |
適用規格 |
ISO 20400:2017 |
登録番号 |
JUSE-SC-001 |
登録組織 |
株式会社すかいらーくホールディングス
購買本部(購買政策グループ、食材購買グループ) |
トップマネジメント |
購買本部 MD 片山 信行 |
所在地 |
東京都武蔵野市西久保1-25-8 |
登録範囲 |
食材購買グループが所管する18分類の食材調達業務
その他「審査登録適合内容(詳細)」による |
有効期間 |
2022年6月16日~2025年6月15日 |
初回登録日 |
2022年6月16日 |
改定日 |
2023年9月27日 |
レインフォレスト・アライアンス認証農園産コーヒー


むさしの森珈琲
FSC/PEFC認証取得製品

ストロー(2022年1月~3月導入)

トイレットペーパー(2022年10月~12月導入)

焼餃子ケース(2025年1月~3月導入)

ピザケース(2025年1月~3月導入)
すかいらーくグループ アニマルウェルフェア方針
すかいらーくグループは、国際獣疫事務局(WOAH)※が示した「5つの自由」の考え方に賛同し、アニマルウェルフェアに配慮した調達活動をサプライヤーと連携し推進していきます。
「5つの自由」
- 飢え、渇き及び栄養不良からの自由
- 恐怖及び苦悩からの自由
- 物理的、熱の不快さからの自由
- 苦痛、傷害及び疾病からの自由
- 正常な行動様式を発現する自由
アニマルウエルフェアに配慮した調達活動として、以下に取り組みます。
- アニマルウェルフェアに関する法令や規制を遵守します
- アニマルウェルフェアに関するステークホルダーとの対話に努めます
- 原材料調達におけるアニマルウェルフェアへ配慮します
2024年6月18日
グループサステナビリティ委員会承認
※1924年に28カ国の署名を得てフランスのパリで発足した、世界の動物衛生の向上を目的とする政府間機関。
日本は1930年に加盟。 動物衛生や人獣共通感染症に関する国際基準の策定等を行っている。
(適用範囲)
すかいらーくグループのすべての事業、サプライヤー
活動事例
アニマルウェルフェアへのコミットメント
すかいらーくホールディングスは、お客様に安全で高品質な食品をお届けするため、サプライチェーン全体で動物福祉の向上に取り組んでいます。私たちは以下のコミットメントを公表し、CSRチェック項目としてサプライヤーに確認しています。
- 抗生物質の使用最小化
動物生産における抗生物質の使用を最小限に抑え、予防目的での日常使用を行わず、治療目的に限定している生産者からの調達を優先します。
- 遺伝子組み換え・クローン動物の不使用
遺伝子組み換え動物やクローン動物を使用した原材料の調達を控えます。
- 成長促進物質の不使用
国内で生産・調達する畜産物において、ホルモン剤などの成長促進物質を投与されていない動物を原材料として使用することを目指します。
- 妊娠用ストールの不使用
動物福祉のため、妊娠ストールを使用しない生産者からの調達の拡大に努めます。
すかいらーくホールディングスは、これからもお客様に信頼される企業であり続けるため、動物福祉への取り組みを一層強化してまいります。
サプライヤーとの連携強化
自社独自のCSRチェックシートを用いて、サプライヤーに対し現地にてヒアリングを実施し、アニマルウェルフェアの取り組み状況を確認しています。ヒアリング結果に基づく、アニマルウェルフェアに関する具体的活動や体制の把握、種別の重点リスクの特定を通じて、サプライヤーと共に持続可能なサプライチェーンの構築を目指していきます。
アニマルウェルフェアに配慮した原料調達
SBTN(Science Based Targets Network)で自然へのインパクトが大きいとされるコモディティの一つである牛肉において、取引先と連携し、ウルグアイ産牛肉の調達を進めています。
国土のうち80%が農地・牧草地であるウルグアイは、国の基幹産業として牛肉生産を400年以上行っています。牛一頭あたりにサッカー場2面(約200㎡)という広大な放牧面積が割り当てられると共に、肥育時に成長ホルモンを投与しないため、自然環境にもアニマルウェルフェアにも配慮した家畜生産が実施されています。 TNFDのLEAPアプローチによる分析結果でも、ウルグアイ産牛肉は「生物多様性・生態系の安全性」の観点で、より自然に配慮した牛肉であることが確認されています。