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食品ロス削減

食品ロス削減方針・考え方

すかいらーくグループは、食に関する"つくる責任・つかう責任"を認識し、食品ロスの削減に取り組みます。

  1. 工場、店舗での食品ロスを削減します。
  2. お客様による食べ残しの削減に努めます。
  3. 食品リサイクルを適正かつ積極的におこないます。

当社グループが、発注・在庫管理をミスしてしまうこと、お客様に量が選べるメニューを提供しないことや持ち帰り容器を準備しないことによる食べ残しの増加など、食品ロスを排出し続けることにより、地球環境に大きな悪影響を及ぼすと考えております。
これに対し、「食品ロスの削減」を、当社マテリアリティ(重要課題)に設定し、上記方針を策定、KPIを設定の上、取り組みを行うことにより改善を進めています。

目標

短期目標 原単位で年平均1%以上改善
中期目標 2030年に2018年比50%削減
長期目標 2050年に2018年比75%削減

食品リサイクル法では、『食堂・レストラン』業種に対し、食品廃棄量が 170kg/百万円(売上高当たり)以下になるよう求められておりますが、当社グループは、2018年73.67kg/百万円に対して、さらに毎年1%以上改善していくという高い目標を掲げ、取り組みを進めております。

リスク・機会

リスク 機会
食品ロスへの対応遅れによるお客様減少 お客様からの信頼獲得
コスト削減、収益力アップ

指標・KPI

主な指標 KPI
2030年 2050年
食品廃棄量 2018年比50%削減 2018年比75%削減
再生利用等実施率 50% 75%

食品ロス量の計測

毎日の発注データ、在庫データをもとに、店舗ごと食材ごとに食品ロス量を算出しています。また廃棄量の計測データをもとに、 店舗ごとに廃棄物量を算出しています。
これらのデータをもとに、店舗ごとの特性(立地や出数)に合わせた商品管理計画やオペレーション指導を実施し、食品ロスの削減に取り組んでおります。

活動事例

工場の取り組み

画像:工場の取り組み

工場での食材加工にあたっては、野菜の食品ロス削減のため、各野菜類の歩留まりについて目標値を設定しています。例えば、焼売用玉ねぎのカット方法の見直しによる廃棄部分の削減や、長ネギの根に近い部分を出汁取り用として使用するなど可能な限り「残さず使用する」工夫をしています。また品質を維持しながら、加工ミス、計量ミスを減らすために、計量順、原料投入順等を細かく規定した手順書を用意し、従業員への教育訓練をしています。その他、食材の日付管理を徹底し、使用期限内に使い切るようにしています。それでも発生してしまった規格外の商品は、従業員向けに販売したり、従業員食堂のメニューに利用する等、食品ロス削減に努めています。
工場ではこれらの取組みを定量的に測定し、常に改善の努力を積み重ねています。さらに、工場での加工度を高めた高加工度商品の割合を高めることで、店舗での調理工程を減らし、店舗での食品ロス削減を図っています。
上記の削減努力をした上で発生した食品廃棄物は、肥料または飼料にリサイクルされており、工場でのリサイクル率は約90%です。

店舗の取り組み

画像:店舗の取り組み1

画像:店舗の取り組み2

店舗では、基本的に使用した分の食材を毎日補充する食材の自動発注システムを導入し、様々な食材の発注量を適切にコントロールしています。この自動発注システムを可能としているのが、店舗への毎日配送システムです。
店舗に供給された食材は、適切な保管方法を定め、日付管理を徹底しています。使用期限自体についても、製造工程や保管温度などを見直し、科学的な根拠を元に食材期限の延長をしています。一方で、調理ミスなどがあった際は、躊躇なく作り直しをし、お客様に安定の品質で提供できるようにしています。こうした調理ミスや計量ミスを発生させないよう、動画や画像を活用した分かりやすい調理マニュアルを整備するとともに、店舗従業員を対象とした「食品ロス削減勉強会」を2023年5月にオンライン開催し、削減に向けた知識補完と対策事例を共有しました。また、店舗ごとに廃棄が発生する量も種類も異なることから、毎月の上長との面談の中で削減対策とKPIを個店ごとに決定し行動につなげています。
このように廃棄物削減に向けた従業員の教育訓練を強化しています。
また、お客様が食べきれるちょうど良い量をお選びいただけるよう、ご飯の量を選択可能にしたり、定食のおかずだけを注文可能にするなどの試みも行っています。
それでも残してしまった場合には、ご希望により持ち帰り用の“もったいないパック”をご用意しています(一部の食べ放題メニューや生ものを除く)。デジタルメニューブック導入ブランドでは、専用ボタンから“もったいないパック”(税込20円)をリクエストしていただけるようにしています。

食品廃棄削減分科会

グループサステナビリティ委員会の下部組織として、全社横断で食品廃棄削減に取り組む食品廃棄削減分科会を2022年に発足しました。
当分科会ではこれまで、以下の取り組みを行い廃棄物削減に努めています。

正確な算定

店舗で発生している廃棄物量と種類について、以前は自社のみで計量を行っていたが、取引先へも計量を依頼し、より正確なデータを把握することにより、削減対策につなげています。

毎年の削減KPIの設定

正確な廃棄物量の算定をもとに、毎年の削減量のKPIを設定するとともに、四半期ごとに廃棄物量と削減に向けた取り組みをサステナビリティ委員会に報告しています。

削減に向けた取り組み

取り組み事例として、しゃぶしゃぶ食べ放題「しゃぶ葉」の全店で、食品廃棄物削減を目指した『こまめどりプロジェクト』を開始。フードロスの社会課題に向き合った“環境にやさしい食べ方”を提案しました。
『こまめどりプロジェクト』

リサイクル

工場では野菜や肉の端材等を肥料または飼料にリサイクルしており、リサイクル率は約90%となっています。店舗においては、廃食用油を飼料・油脂製品等に100%リサイクルしていますが、廃食用油以外の廃棄物リサイクルについて当分科会で研究を進めています。

廃棄物削減

上記食品廃棄物に加えて、当社グループではプラスチック廃棄物の削減を推進しており、 使い捨てプラスチックについては、グループサステナビリティ委員会と委員会の下部組織である、『包材検討分科会』と『消耗品削減分科会』の2つの分科会を中心に削減を進めております。
この2つの分科会は2021年に発足し、これまでに、宅配・持ち帰り用の使い捨て容器包材やレジ袋、ゴミ袋などについて、サイズや厚みを変更、適正化することや、使い捨てカトラリー、レジ袋を有料化することにより、削減を図ってきました。
目標値として設定している、2026年までに2020年比で50%削減に向けてさらに取り組みを推進していきます。