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人財こそが成長の源泉

成長ロードマップ図 (第1フェーズ~第3フェーズ)


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中長期成長ロードマップに基づく主な取り組み

積極的な人的資本投資による能力開発

 

 

執行役員
人財本部マネージングディレクター・CHO(最高健康責任者)
西田 浩蔵

グループにおける多様な職種への積極的な配置転換を通じて、レストランビジネスで働く従業員一人ひとりの人財力の強化を図っています。また、DX推進に関する短期的なプロジェクトにも積極的に人財を活用し、個々のスキルアップとキャリア開発につなげています。

すかいらーくでは、大切にすべき価値観(バリュー)の一つとして『職場環境・働きがい』を掲げ、従業員一人ひとりが働く仲間と協力し、明るい職場づくりに取り組んでいます。また人財による成長こそが最大の成長戦略と考え、すべての従業員の成長と、安心して生活ができる環境づくりへの投資を積極的に行っています。
従業員の知識または個人のスキル向上を目的として、集合型の研修とWEB研修、オンデマンド研修やeラーニング等、研修内容に応じて、従業員自身が学びたい時に学びたいものを負担なく学べる環境が整いました。経営理念やパーパス、ミッション、バリューの浸透を図り、一人ひとりがそれを体現できる従業員開発トレーニングを実践してまいります。

戦略の背景・事業環境の変化

少子高齢化が進行している日本の総人口は減少局面を迎え、それに伴い生産年齢人口も減少しています。そのような状況下で、テーブルサービスレストランを担う優秀な人財の確保は当社の成長に不可欠な要素です。働き手が不足する一方で、子育て後に働く意欲のある方が希望の職に就けない事案も発生しており、私たちはそうした潜在ニーズに対し、全国での雇用の創出と安定的な就労環境を提供していきます。

目標

主な指標 2022年 KPI
2030年 2050年
女性管理職比率 10% 30% 50%
喫煙率 25% 10% ゼロ
残業時間改善 29時間 20時間 ゼロ
有給休暇取得率 62% 80% 100%

実績

従業員開発トレーニング

2022年度研修プログラム

新卒・中途入社社員 その他研修 合計
受講者数 180人 5,190人 5,370人
一人当たり平均
受講時間
約990時間/1人 約3時間/1人 約45時間/1人(193,459時間÷4,294人)
延べ研修時間 178,200時間(990時間×180人) 15,259時間(2.94時間×5,190人) 193,459時間(36.03時間×5,370人)
平均研修日数 約124日 約2.5日 約6.5日
研修内容 ビジネスマナー、食品衛生、店舗運営、調理・接客オペレーション、クレーム対応、コンプライアンス、コミュニケーション、ハラスメント、能力開発、etc.
  • すかいらーくの人権方針はこちら

ダイバーシティの推進

女性活躍の推進について

すかいらーくグループでは、女性が無理なく働くことのできる休暇制度や子育てサポート制度、希望に合わせて選べる働き方を用意し、結婚・出産などのライフイベントに対応しています。また、転居のない雇用区分を用意し、家庭環境の変化があっても長く働いていただける体制づくりに取り組んでいます。
2022年には新たに管理職に占める女性の割合の目標を設定し、現在の10%水準を2025年に15%、2030年には30%の目標を達成すべく取り組んでいます。
2023年は初めて新入社員の女性比率が60%を上回りました。飲食店経験を問わず、社会人経験にブランクがある子育てを終えた人をターゲットとした中途社員採用とあわせ、女性が生き生きと夢を持って働ける雇用環境を広げていきます。

小暮さん 40代で中途入社。20年専業主婦をされた後、正社員を目指して2022年4月入社

ワークエンゲージメントの向上

QSC向上への取り組みの推進力強化

◉お客様の満足度が評価に反映する仕組みを導入
ポストコロナにおいて、お客様の満足度を把握し、店舗ごとに異なる課題に向き合い、素早く改善を図ることが非常に重要となります。2021年はマネジャーが店舗で求められる能力を判定するツールを4月に導入し、一人ひとりの能力に応じた目的的研修とOJTを活用してきました。2022年は新たにお客様アンケートから得られるお客様の声を、直接マネジャーの改善行動や評価に反映させる仕組みを導入しました。これらの取り組みによって店舗QSC(品質・サービス・クレンリネス)を向上させ、お客様から選ばれるレストランであり続けます。

DX推進による業務の効率化と利便性の向上

「従業員の利便性と満足度の向上」「人事労務関連業務の標準化・効率化」「管理業務の工数削減」の3つの目標を掲げ、人事労務関連のDX推進に取り組んでいます。2022年にはタレントマネジメントシステムを刷新し、評価フローのデジタル化と人事情報の一元管理・分析・活用に着手。評価の納得性とモチベーション向上につながる運用を目指します。

健康経営の推進強化

『健康経営宣言』の刷新と推進体制の構築

すかいらーくグループは「グループ企業の従業員がいきいきと心身共に健康であり続ける」ことが、結果としてミッションを果たすことにつながると考えています。
2021年4月に人財本部マネージングディレクターを「CHO(最高健康責任者)」、各職場の部門長を「健康推進リーダー」に任命し、自身と部下の健康保持増進に努めることを職務として位置付けました。健康経営に関する施策や改善行動が、組織的に進捗管理できるようになり成果につながっています。

禁煙運動の継続

2014年に開始した従業員向けの禁煙運動は、社内の部門単位で喫煙率の減少幅をコンテスト形式で推進し、優秀部門を表彰する等の取り組みによって着実に喫煙者は減少しています。具体的なサポートとして行っている禁煙補助剤の配布や禁煙アプリでの支援についても継続し、「2050年喫煙率ゼロ」を目標に取り組んでいきます。

健康診断の受診促進

生活習慣病の早期発見により、会社としても持続的な健全経営ができるように、受診促進をしています。特に、正社員においては健診未受診者となった場合に罰則規定を設けていることもあり、新型コロナウイルス感染拡大による病院側の受け入れ制限の影響は一部あったものの、受診率は継続してほぼ100%となっています。また、生活習慣に端を発する様々な症状が重症化することで、従業員の就業継続が損なわれることがないよう、健康診断結果を健康保険組合と共同で専任スタッフを配置し、健康推進リーダーを介して受診の後追いや即時受診の勧奨をしています。

健康リテラシーの醸成

健康保険組合提供のアプリを加入者個人のデジタル端末にインストールすることを推奨し、「過去の健診結果の閲覧」「日々の運動量やバイタルの管理」「健康に関する情報提供」「健康増進イベントへ企画」を常時閲覧できるようにしています。

働き方改革の推進

長時間労働抑制に向けて

2020年4月より「時間外労働の上限規制」が導入された、時間外労働の上限について、月45時間、年360時間を原則とし、臨時的な特別な事情がある場合でも年720時間、単月100時間未満(休日労働含む)、複数月平均80時間(休日労働含む)を限度に設定することとなりました。
すかいらーくでは、2018年より独自に単月80時間未満(休日労働含む)、複数月平均60時間(休日労働含む)を限度に設定し取り組んできましたが、2022年からは全店マネジャーに対して2カ月に1回の頻度で正しい勤怠管理に関する知識教育を行い、法令遵守を目的とした啓発と監視を続けています。

年次有給休暇の確実な取得

10日以上の年次有給休暇が付与されたすべての従業員に対し、毎年5日、時季を指定して有給休暇を取得させることが義務化されたのを受け、個店別にWEBで進捗管理できる有給休暇取得台帳を作成しました。計画の記入とともに、取得促進のための対象者への声掛けも促進しています。

障がい者雇用の推進について

2022年の障がい者雇用率は3.32%と法定雇用率を上回っています。すかいらーくグループでは、約570人の障がい者の方が働いています。障がい者の在籍している事業所には『障がい者雇用の手引き』というガイドブックを設置し、障がいの特徴や困った時の連絡先等を店舗全体で共有できるようにしています。ガイドブックにはケーススタディを漫画で多く盛り込むことで、障がい者の方がより働きやすい職場づくりを実現しています。

外国人雇用の推進について

技能実習生や特定技能の有資格者として自社工場で勤務する方、社員やアルバイトとして店舗や工場で勤務する方等、27カ国、約1,400人の外国人が活躍しています。
【技能実習生:172人 特定技能:102人】「グローバル人財窓口」の設置や積極的な友人紹介、外国人採用専用ホームページの刷新、新たな外国人管理支援ツール等の導入を進め、外国人の方に知ってもらい働きたいと感じていただけるサポートを強化しています。

高齢者雇用の推進について

2015年4月に社員の定年退職年齢を60歳から65歳に引き上げ、2019年1月にはパートアルバイトの再雇用上限年齢も70歳から75歳に引き上げました。65歳を超えて活躍しているベテランズクルーが、ライフステージやライフスタイルに合わせて時間帯、職務、勤務時間を選択して勤務しています。DXの推進により、高齢者が働き続けられる環境づくりを進めています。

「やりがい」を持って働くことのできる環境づくり

2022年より職場環境整備や人財育成に活用することを目的に、職場や仕事に関する従業員アンケートを定期的に実施しています。
2023年からは上司と部下による「部下のための1on1面談(Meeting For You)」を導入、上司と部下のコミュニケーションのさらなる強化を図っています。